cinemastaffライブ he presents “WILLOW WEEP FOR HIM”

2012.06.10(sun) 下北沢ERA
he presents “WILLOW WEEP FOR HIM”
<セトリ>
1.白い砂漠のマーチ
2.Skeleton
3.cockpit
4.新曲
5.シンメトリズム
6.実験室
7.into the green
8.優しくしないで
9.AMK HOLLIC
10.ポルターガイスト

シネマの東京でのインディーズラストライブ。
どうしてもメジャー目前にしたシネマのライブが見たくて、まさねえとえっこさんといってきた!
辻の真正面、後ろでゆらゆら揺れてみることにしたんだけど、萌える傘の下をSEに現れたシネマは、明らかに今までと違ってました。
何が違うんだろう。今までは、ステージに立つと禍々しい怒りとか、そういうものを孕んだ空気感にぴりぴりしたものを感じてたんだけど、今回は良い感じにリラックスしてて。
あれっ、と思った瞬間に掻き鳴らされた導入のようなギターノイズ。
いつもと違う!という直感がわくわくを増長させていって、そこから白い砂漠のマーチ。
旅の始まりを感じさせる、ストーリーテラーである飯田が絵本を開いていく。
今までと大きく違ったのは、曲がすごく視覚的に感じられるようになったなっていうこと。
曲の世界観が、すんなり頭に入ってきて、イメージが脳内で膨らんでいく。
砂漠を歩くサーカス団、透明になっていくピエロたち。
飯田の歌は表現力が増してた。澄んで凛とした声が、ライブハウスを包み込んでいくみたい。
今までの暴力的な初期衝動はなりを潜めてる、そう思ったのに、赤いストロボと悲鳴をあげるギター、暴れるドラム、叫ぶベース。優しくしないではいつだって暴力的で、ここにある「怒り」はまったく消えてはいなかった。
この感情は薄くなったり消えたりはしないんだろう。多分生きてる限り、どうしようもない焦燥は付き纏う。

このセトリは卑怯だと思う。
ゆるやかに始まった旅路、広い世界観なのにどこか寂しい楽曲たち。そして怒りの初期衝動。
自分の感覚の、一番深くてデリケートなところを、シネマの楽曲って容赦なく掴んで引きずり出してステージを後にするんだよなあ。
最後のポルターガイストが狂気を孕んでる。シネマの初期衝動ってここなんだろうな。赤の照明とライトとファズるギターと三島の絶叫。最後にこれもってくるのがずるいよなー。実験室、シンメ、intoときて、優しくしないでからおかしくなってく。
人が狂っていく様を見せ付けられてるような。

今がこれでメジャーにいったらどうなっちゃうんだろう?
やっべー楽しみ!来月のワンマンも期待大だね!